DELscrewのロゴ イモネジ(止めネジ)の専門メーカー・斉田製作所
小さいイモネジの専門メーカー
有限会社 斉田製作所
東京都あきる野市下代継292
TEL: 0120-496-001
(月〜金) 8:30〜12:00 13:00〜17:00
FAX: 0120-496-003 ( 24h )
E-Mail: info@del-screw.co.jp
Small Micro Set screw はこちら
 
PJR-JAB

えっ、「いもねじ」が消える日?

下の写真か文字をクリックすると、各々すりわり付きイモネジ 寸法一覧にリンクします。
平先ネジ
鉄 (黒色/白色)
平先ネジ
ステンレス
とがり先ネジ
鉄 (黒色/白色)
とがり先ネジ
ステンレス
丸先ネジ
鉄 (黒色/白色)
前の画面に戻る 
(目次)下記のそれぞれをクリックすると、このページ内の各項目に飛びます。

「いもねじ」って、どんなネジ?ですか

 どんな形のネジを「いもねじ」と言うのか?「いもねじ」の定義とでも言うのでしょうか、まずはそれから。「いもねじ」の定義などと言うと大げさですが、穴(雌ねじ)の中に全部入ってしまう様なねじ全般を「いもねじ」と言います。

 形状的には、外側全部がねじになっています。そうですね、あたかもイモムシの様な形です。
 「いもむし・ねじ」の「むし」が省略されて「いもねじ(イモネジ・芋ねじ・芋ネジ)」となり、「いも」が省略されて「むしねじ(ムシネジ・虫ねじ・虫ネジ)」と呼ばれる様になりました。
 (ちなみにこの論に出典は、有りません。私の推論ですのでアシカラズ…)

 私の調査では、「いもねじ(イモネジ・芋ねじ・芋ネジ)」と呼ぶ人の方が多数派で、「むしねじ(ムシネジ・虫ねじ・虫ネジ)」と呼ぶ人は少数派ですね。 またネジのことを、ビスとも言いますので、「イモネジ」のことを「イモビス」と呼ぶ人もいます。イモビスって呼ぶ人は、ねじのプロっぽい感じがしませんか。

 さて「いもねじ」が消える日?って少しショッキングな表現ですが、私は本当に心配しているのです。もっとも、それは「いもねじ」全体に対してではなくて、小径「いもねじ」(M2以下)の事なのですが。
 その理由を、少し長くなりますがお話ししましょう。

このページのトップに戻ります

消える製造機械

 市販されている「いもねじ」の多くは頭に六角の穴があいていて、そこに六角レンチを差し込んで回します。
 これらをホーローセット・スクリュー(略して、ホーローセット、ホロセット等)と言います。
 外径が細い・小径のホロセット(M1.6以下)になると、六角の穴も必然的に細くなります。
 すると六角の穴と六角レンチの引っ掛かりが小さくなり、強く締め付けると穴や六角レンチがバカになります。
 (さらに小径のM2未満のホロセットになると、加工上から単価も高くなるようです)

 そこで外径が細い、つまり小径の「いもねじ」(M1.6以下)は、すりわり溝にしてマイナスドライバーでねじを回します。すりわり溝とマイナスドライバーとは、しっかりと噛み合いますので強く締め付けても、すりわり溝やマイナスドライバーはバカにはなりにくいのです。

 すりわり溝のことは、「マイナス溝」とか単に「マイナス」とか言われます。それに使うドライバーが、「マイナス・ドライバー」です。

 それに対して、「十字穴」のことを「プラス」と言い、それに使うドライバーが、「プラス・ドライバー」です。

 マイナスドライバーが入る「いもねじ」のすりわり溝は、自動旋盤で自動的に加工しますが、その様なスリワリ加工のできる自動旋盤を作る工作機械メーカーは、今は世界中を見渡しても有りません。

 自動旋盤にはその制御方法により、カム式自動旋盤とNC自動旋盤とがありますが、ここで言う自動旋盤はカム式自動旋盤です。
 今流行りのNC自動旋盤でも「すりわり付き」の「いもねじ」を作ることは可能ですが、コスト競争力に於いてはカム式自動旋盤の敵ではありません。

 ただし、カム式自動旋盤と言っても全ての機種で「ねじ」の「すりわり加工」が出来るわけでは有りません。
 弊社にあるのは野村精機のカム式自動旋盤ですので、野村精機の型番でお話します。

このページのトップに戻ります

★P-8 は、野村精機が創業後に初めて作った自動旋盤です。

 型番と、「すりわり加工」の可否


大きな画面で見るには、こちら

P-8   「すりわり加工」が、可能です
P8410 「すりわり加工」が、可能です
P8420 「すりわり加工」は、出来ません。
P1053 「すりわり加工」は、出来ません。
P1253 「すりわり加工」は、出来ません。
P1653 「すりわり加工」は、出来ません。

★下記は概略の仕様です。 「すりわり加工」は、ツマミ装置で行います。
P-8  は、φ 8mmまで・バイト4本・軸が1軸・ツマミ装置付き
P8410は、φ 8mmまで・バイト4本・軸が1軸・ツマミ装置付き
P8420は、φ 8mmまで・バイト4本・軸が2軸・ツマミ装置ナシ。
P1053は、φ10mmまで・バイト5本・軸が3軸・ツマミ装置ナシ。
P1253は、φ12mmまで・バイト5本・軸が3軸・ツマミ装置ナシ。
P1653は、φ16mmまで・バイト5本・軸が3軸・ツマミ装置ナシ。

 昔(1970年代半ば頃まで)は、各工作機械メーカーが「すりわり付き」の「ねじ」を作るカム式自動旋盤を作っていました。
 ところが世の中の流れで、「すりわり付き」の「ねじ」は使われない方向へと進んできました。
 「すりわり付き」の「ねじ」を使う組立ては手間が掛かるのです。手間が掛かると、コストが掛かるのです。
 それで機器メーカーでは、「すりわり付き」の「ねじ」を使わず、「十字穴付き」等の「ねじ」を使います。「すりわり付き止めねじ」は「六角穴付き止めねじ」に変っています。
 そんな訳で「すりわり付き」の「ねじ」そのものが、随分と減って来ています。

 各工作機械メーカーは「すりわり付き」の「ねじ」を作るのに適したカム式自動旋盤を、大分前から生産していません。
 「すりわり付き」の「ねじ」を作るカム式自動旋盤は、昔作られた古い機械だけです。工場では古い自動旋盤を修理しながら使っていますが、大変です。
 『作った ねじ の単価は安いし、古い自動旋盤の維持は大変で、とてもじゃないがやってられない。』 それが、弊社以外で「すりわり付き」の「ねじ」を作っている工場の本音でしょう。

Photo

これは昔使っていた、
M1.4×P0.3用の
切削ダイスです。

 しかも、大変なのは自動旋盤に関してだけでは無いんです。
 ネジをカム式自動旋盤で加工するのに、普通はダイスと言う切削工具を使いますが、これが又大変な代物なのです。
 たまに、ねじの加工がされていない「ねじ」が出来るなど、きちんとした「ねじ」が出来る様に調整するのが大変面倒なんです。
 さらに、ダイスの材質であるダイス鋼は、磨耗が早く、取替え時期がひんぱんになります。
 しかもこのダイスそのものを作るのに手間が掛かるため、ダイス・メーカーが作るのを嫌がり、結果的にダイスの価格が高くなります。

 それ以外にも、高速回転するダイスからオイルミストが飛散して工場内にモヤがかかり、環境を悪くします。

 ※ダイスについて詳しくはこちらをご覧下さい。

このページのトップに戻ります

消える工場

もう一つ、これが一番の難問かもしれません。
「すりわり付き」の「いもねじ」を作っている工場の後継者の問題です。

このような工場は従業員が10人未満位の小企業が多いのです。社長さんも高齢になり、従業員の人たちもそれなりの高齢者です。つまり・・・

  • 「いもねじ」を、作る機械は古いまま
  • 「いもねじ」に、今後の発展は見込めない
  • 「いもねじ」の、種類も数量も減っていくばかり
  • 「いもねじ」の、加工に経験とカン・コツが必要
    (一人前になるのに時間が掛かる)
  • 「いもねじ」は、なんとしても儲からない

 こんな業界では、社長の息子さんも工場を継ぐ気になりません。従業員の若返りを図りたくても、今時の若い人に、この業界に入って技能を磨こうとする人はいません。
 そうです、工場自体の存続が危ぶまれているのです。

 実は、これは今に始まったことではありません。1980年代には皆さん気が付いていた事です。ですから経営者の方々は、カン・コツを必要とするカム式自動旋盤からNC自動旋盤へと、設備を切り替えて行ったのです。
 その結果、今では日本国内にはカム式自動旋盤が少なくなり、その中でも「すりわり付き」の「いもねじ」を加工できるカム式自動旋盤は、さらに少なくなっています。

 このままでは「すりわり付き止めねじ(いもねじ)」が消えてしまう。
 「すりわり付き」の「いもねじ」の加工ができて、今後とも発展するカム式自動旋盤工場は無いのでしょうか?

このページのトップに戻ります

「いもねじ」が蘇(よみがえ)る日!

Photo

これがネジ切り加工
する基本的なバイト
の形状です

 ここまでいろいろお話してきましたが、結局、「いもねじ」が消えてしまう原因を一言で言うと「ねじをダイス加工しているから」なのです。
 ですから、カム式自動旋盤で、ねじをダイス加工しないで作る事が出来れば解決するのです。
 NC自動旋盤と同じ様に、「バイトでネジ切り(チェーシング)加工をする」のです。バイトの材質は超硬合金で、ダイスの材質であるダイス鋼よりも、はるかに硬くて磨耗しません。
 そしてその耐磨耗性以外でも、チェーシング加工ならダイスの欠点が全て解決できるのです。

 しかしそれは「言うは易し、行いは難し」です。
 その様な中、斉田製作所にはカム式自動旋盤で「バイトでネジ切り(チェーシング)加工」が出来る秘密が有るのです。
 その秘密は斉田製作所の創業者:斉田 孝に由来します。(詳しくは、こちらのページをご覧下さい)

 それにしても儲かるのでしょうか?
 はい、儲かります。
 いえ、儲かるようにします。
 儲けないと次の世代に企業を存続させて行けませんし、「小さい、いもねじ」の供給責任を全う出来ませんから。
 「小さい、いもねじ」を必要とされるお客様がいる限り、弊社は「小さい、いもねじ」を作り続けます。その為にも弊社は儲けて、社員に還元して、会社を存続させなければなりません。

 現場の要求による機械改造とコンピューター制御、そしてより良い加工方法の飽くなき追求が、斉田製作所の力の源泉となっております。
 これで安い単価でも、儲かるのです。儲かるようにしているのです。

 たゆまぬ研究・開発によって生まれたのが、すりわり付止めねじ「デルスクリュー」です。
 斉田製作所では、今後もこの「小さい、いもねじ」にこだわり、製造を続けていきます。
 ですから、皆様ご安心下さい。「いもねじ」は蘇ったのです!

すりわり付止めねじ「デルスクリュー」のご紹介

このページのトップに戻ります

「ダイス」とは?

 ネジを「切削ダイス」で作る時について述べます。

 弊社でも、昔(1988年頃まで)は「切削ダイス」を使っていました。「切削ダイス」を普通は「切削」を省いて、我々は単に「ダイス」と言います。
 以下で「ダイス」とは、「切削ダイス」の事を表します。

 ネジの太さにより、M1、M1.2、M1.4、M1.6、M2 等のダイスを使い分けます。もちろんピッチが違えば、ダイスも異なります。M2×P0.4(並目)とM2×P0.25(細目)のように。
 (M がねじの呼び径、P がねじのピッチです)

 「ダイス」は、ダイス鋼と言う特別な材料で作り、焼入れ焼戻しを行い、鉄やステンレスよりも硬くします。「ダイス」は、ダイスメーカー(例えばOSG、ヤマワ等)が製作しています。(超硬ダイスも有りますが、非常に高価です)

 だいぶ以前(1985年頃)に、OSGの技術者から聞いた話ですが、『切削ダイスを作るのは手間が掛かる割に価格が安くて、もう切削ダイスは作りたくない。 これからは、転造ダイスの時代です。』と言っていました。

 昔(1970年〜1985年頃)弊社でダイスを使って、M1.7×P0.2(細目)とM2×P0.25(細目)の真鍮のネジを作っていた時、三角形のネジ山の上から三分の一位が丸く削られたネジ不良が頻発しました。 これは、ダイスの谷に真鍮が溶着して、溶着した真鍮によりネジ山の上が削られるのが原因でした。
 その時は、真鍮材の銅の配合比率と切削油の研究で何とか凌ぎました。それでも100%の品質維持は難しかったものです。

 さらに昔(1967年〜1976年頃)に弊社でダイスを使って、M1.4の鉄のネジを作っていた時、5万個位作ると三角形のネジ山の上が欠ける不良品が頻発しました。
 原因はダイスの切れ刃が、へたって(摩耗して)きたからです。
 ステンレスのネジをダイスで作ると、もっと悲惨です。1万個も作らないうちに、ダイスの切れ刃が、へたって(摩耗して)来ます。

 またダイスでネジを作る場合はダイスの食い付き(切り始め)の為に、ネジの最初の2山位までは、ねじ山の形状が崩れる場合が多いのです。

 ねじ山の品質管理上、ダイス交換のタイミングには大変気を使います。

 ダイスを製作・販売する側は『ダイスは安い』と言いますが、使う側ではダイス代もさる事ながら維持の手間も含めて、『とても高いもの』になってしまうのです。

 そのような訳で、一般的なネジを量産するのには、切削ではなく転造が有利なのです。ただ、転造の場合は「すりわり付き止めネジ(いもねじ)」を作るのは苦手です。
 転造の特徴であるコスト競争力も発揮されません。
 また、外径と同じ位の短い全長の「いもねじ」は、ネジ部の転造加工が非常に難しいです。

このページのトップに戻ります

DELscrewのロゴ イモネジ(止めネジ)の専門メーカー・斉田製作所