カム式自動旋盤ピーターマンタイプ8型(P8)
イモネジを製作する機械は野村DS株式会社(旧野村精機株式会社)製のカム式自動旋盤ピーターマンタイプ8型(P8)です。弊社のP8は、1960年~1963年製。初代社長(斉田 孝)が野村精機の初代工場長に就いていた時に設計・生産していた機械です。独立しコツコツと修理・改造を繰り返し、自社で開発した制御装置を取り付けたマイコン制御のカム式自動旋盤で、イモネジを生産しています。弊社のP8は、カム式自動旋盤ですが、CNC自動旋盤と同じようにネジをチェーシングで加工出来るように改造してあります。そのため高精度かつ安定的にイモネジを生産することができます。
自動切削屑排出装置「デルチップ」
弊社で加工するイモネジや部品は、切削加工品ですから、加工すると切り粉(キリコ、削り屑、削りカス)が発生します。この切り粉を、カム式自動旋盤のオイルパン内に溜めておくと、切削油がオイルパン内に一杯溜まり、切削油タンクに戻らなくなってしまいます。そうすると切削油タンク内の切削油液面が低下し、切削油タンク内のポンプから切削油が十分に吐出されない、という悪影響を及ぼします。これは、火災にもつながりかねない大問題です。そこで、切り粉だけをカム式自動旋盤の機外へ自動的に排出する機械(スクリューコンベアー)、を自社で開発、製造し、生産機械に取り付けています。切削屑を自動で機外へ排出することで、生産機械の24時間稼働が可能となっています。その自動切削屑排出装置の名称を、デルチップ(写真参照)と名付けました。(名前の由来は、デル=出る、チップ=切れ端、小片)